今年に入ってから初めて45分くらい登壇したり、年度末ということもありなかなかブログを更新してなかったのですが、ようやく落ち着いてきたので小ネタです。

登壇した際の資料でも触れたのですが、マイクロサービスをローカルで開発しやすくするためのツールである「.Net Aspire」にて、分散アプリケーションを作りやすくするためのAPIのセットを提供してくれる「Dapr」を利用する際に、今までは 「Aspire.Hosting.Dapr」 というNuGetパッケージを利用していました。

ただ、これがバージョン9.2以降は「CommunityToolkit.Aspire.Hosting.Dapr」に変更になるようです。

CommunityToolkit.Aspire.Hosting.Dapr

変更された理由

変更に際しての議論は「CommunityToolkit/Aspire#349」で行われたみたいなので細かい話はそちらを見ていただければと思いますが、
元々Aspireのコアの機能の一部として開発されていたため、Aspireのコア開発をしているコントリビュータがDapr統合の機能についても開発していたようですが、これが主にDapr.Netを開発しているコミュニティに開発が移管されることに伴う措置のようです。

発生する影響

すでに古いパッケージ(Aspire.Hosting.Dapr)の最新バージョンである9.1.0については非推奨扱いとなっており、使用されているかたはVisual StudioのNugetパッケージマネージャーとかで警告が出ているかと思いますので、更新いただいたほうがいいかと思います。

Aspire.Hosting.Dapr

それ以外のバージョンについては特に非推奨にはなっていないため、継続利用しても問題ないと思いますが、将来的にバージョンを更新する際にそのまま最新版にあげると非推奨のバージョンとなってしまうので、その点だけご注意ください。
ただAspire8.0を利用されている方であれば、.Net8でもAspire9.x~は利用できる(更新方法は過去ブログ書きました)上に、Aspireのダッシュボード上でアプリケーションの再起動とかできたり機能追加が色々されているので、このタイミングでNuGetパッケージの更新と併せてAspireを9に更新してしまってもいいのかなと思います。